・森岡書店×戸田デザイン共催 戸田吉三郎回顧展「これは裸婦か、哲学か。」(2022.09.30)

この度、戸田デザイン研究室は森岡書店さんと共催で、ひとりの画家の回顧展を開催します。
画家の名は、戸田吉三郎(1928-2016)。生涯にわたり裸婦を描き続けた洋画家であり、弊社を創設した戸田幸四郎の実兄です。

戸田吉三郎は、終戦後、東京美術学校(現在の藝大)に入学し、将来を嘱望されフランス留学を果たします。華やかな活躍を期待されますが、美術界の潮流や評価から距離を置き、山小屋に籠もり、哲学書を読み、ひたすら創作に没頭。美術関係者の確かな評価を得ながらも、無名の道を選んだ画家でした。

世間のものさしで物事をとらえる危うさと格闘し、裸婦をを通して真理を追求しようと試みた画家が問いかけるものとは何か?

「一冊の本からインスパイアされる展覧会を行う書店」として注目を集める森岡書店と、出版の枠にとらわれず「心を動かすモノ、コト」を届ける戸田デザイン研究室が、時代を超えたメッセージを届けます。

回顧展に寄せて

今回の回顧展開催にあたり、日本のアート・カルチャーシーンを牽引される方々からコメントをお寄せいただきました。

日本を代表する洋画家・野見山暁治さん。今年で102歳を迎えられる野見山さんは、1950年代のパリ留学時代に戸田吉三郎と交歓を重ねられました。
さらにキュレーターとして幅広い活動をされ、東京藝術大学准教授として若き芸術家たちを導く宮本武典さん。
そして書籍に留まらず大きな視点で文化・芸術をとらえる森岡書店 店主・森岡督行さん。

画家として、人間として。世代も職種も異なる皆さんの目に映る戸田吉三郎の姿には、絵を観ることで得られる豊かな感覚が詰まっています。皆さんからいただいたコメントは、特設ページにてご覧いただけます。

さらに回顧展に先立ち、キュレーター/東京藝術大学准教授の宮本武典さんと森岡書店 店主 森岡督行さんの特別対談を無印良品 銀座にて行います。

画家の回顧展を行うのは弊社も初めての経験ですが、たくさんの方々に賛同・ご協力いただき、さまざまな視点を交えてお届けできる運びとなりました。

「我々、人間とは何か。」戦中・戦後の波乱の時代を生き抜き、哲学者が道を求めるように裸婦を描き続けた戸田吉三郎の作品には、世代を超えて今を生きる私たちの心に響く強い何かが宿っています。

この機会にひとりでも多くの方に、そのメッセージを感じていただきたいと切に願っております。皆さまのお越しを、心よりお待ちしております。

回顧展詳細


・森岡書店
日時:2022年11月15日(火)ー 11月20日(日)
場所:東京都中央区銀座1-28-15 鈴木ビル1階
回廊時間:13時ー19時(最終日、18時まで)※入場無料
https://www.instagram.com/moriokashoten/

・文房堂ギャラリー
日時:2022年11月24日(木) 11月29日(火) 
場所:東京都千代田区神田神保町1-21-1 文房堂ビル4F
回廊時間: 10時ー18時半(最終日、17時まで)※入場無料
http://www.bumpodo.co.jp/gallery/

※文房堂ギャラリーでの展示の様子は、文房堂さんのバーチャルギャラリーでご覧いただけます。
(公開は約1ヶ月程度となります)


関連イベント

■特別対談「画布と裸婦:戸田吉三郎が遺したもの」 宮本武典(キュレーター・藝大准教授)×  森岡督行(森岡書店 店主)
日時:2022年11月9日(水)19時から
場所:無印良品 銀座 6階
※イベントは終了いたしました。こちらから動画をご覧いただけます。
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