色というものは奥深く繊細なものです。例えば一口に「赤」と言ってもそのバリエーションは多種多様。濃淡や明暗など微細な差で印象も大きく変わってきます。
さらに色はムードを作り出したり、サインの意味を担ったりと人間の総合的な感覚に強く働きかけます。
ですから、色に対する鋭敏な感覚を持っていると、様々な豊かさを感じる機会が増えていきます。
身近な自然が生み出す色の美しさを感じる、絵画やデザインに新鮮な色遣いを発見する、毎日の装いや暮らし中で素敵な色の組み合わせを考える…。
私たちの日々を豊かにしてくれる素晴らしい存在となるからこそ、戸田デザインは作品の種類を問わず、色を重要な要素としてきました。
そんな思いを基に誕生した、弊社ならではの美しい色が満載の作品たちをお楽しみください!
『風の子しりとり』
古くから伝わる言葉あそび「しりとり」。その魅力を美しいデザインで伝える人気作です。
赤い帽子を被った可愛い風の子が登場し、ほおの木、カエルと一緒に楽しい“しりとり合戦”を繰り広げます。
言葉から言葉が繋がっていき、豊かなイマジネーションも広がっていく。そんな、しりとり特有の楽しさ・感覚を大いに広げる役割を担っているのがイラストの色遣いです。
例えば【つの】。本来の山羊の色とはかけ離れてはいますが、緑と紫のコントラストが本当に美しい!余白の白が色の美しさを引き立て、これぞデザインの妙といった魅力に溢れています。
こちらは【くじら】。緑と青のグラデーションがキレイで涼やか。
緑を差し色にしながらグッと色数を絞ることで、大人が見ても魅了される洒脱な雰囲気が漂います。
どこかトボけたクジラの表情も良いアクセントです。
「しりとり」という言葉の面白さ、情緒を伝える絵本にも、視覚的な美しさも大切。
ページをめくるたびに言葉と色の美しさを届ける、戸田デザインらしい1冊です。
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『A B Cえほん』
アルファベットの大文字・小文字・ブロック体・筆記体のレイアウトも美しいのですが、この独特な配色も「キレイ」「おしゃれ!」と嬉しい声がたくさん寄せられてきました。
この見開き全体の色のバランスをご覧ください。
文字の色を基調に全体の調和を図りながら、イラストは鮮やかな色を用いて華やかさや楽しさをプラス。
下手をすればケンカをしかねない組み合わせも多くありますが、シンプルなフォルムと白の部分を巧みに使うことで、洒落たポスターのような仕上がりを実現しています。
「子ども」という概念にとらわれず、大人が見ても美しいモノを作ることが戸田デザインのモットー。その過程において、常に色は大きな役割を担ってきました。
この『A B Cえほん』も色にも最大限の配慮を加えていくことで、子どもたちが初めて英語に触れる時の高揚感、少し背伸びをしたようなスマートな雰囲気を生み出すことに成功しています。
ぜひ実際に手に取って、この色の楽しさと美しさを感じてみてください。
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『22の色』
ページをめくると目に飛び込んで来る、深みのある美しい色。それぞれの色にふさわしいイラストと色の名前・由来も添えられていて、シンプルな内容ながら日本の色を総合的に知る・感じることができます。
例えば皆さんは「ときいろ」をご存知でしょうか?
日本で昔から身近な鳥として愛されてきたトキの風切羽から生まれた色だそうです。この独特のまろやかな美しさに見入ってしまいます。
「しゅいろ」は真っ赤なイメージがありますが、少し黄色味があるのだとか。日本の粋な華やかさを感じます。
名前の由来を読むと、いかに日本人が自然や生活の中から繊細な美しさを見出してきたかも感じられ、世代を問わず豊かな気持ちになるでしょう。
伝統色はその国や土地の文化を伝える雄弁な語り手です。
色を通して様々な文化の美しさに触れていく…。そんなきっかけとしても楽しんでいただける絵本です。
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『いろがみの詩』
1ページに塗り広げられたような、美しい色。じっと見ていると微妙な濃淡やかすかな模様などがあり、深い色の世界に静かに潜っていくような感覚すら覚えます。
各色のイメージで編まれた短い詩を読めば、言葉と色の織りなす美しい世界が、胸の奥に淡く、じんわりと広がっていくのを感じるでしょう。
さらに、色は見る角度や光、自分自身の気持ちによっても、様々な印象を与えます。
「ももいろ」に優しさを感じることもあれば、過ぎ去った温かな愛情を思い出して切なくなることもあるかもしれません。
「たまごいろ」はポジティブな明るさに溢れていますが、手の届かない眩しい存在を彷彿とさせる一面もあります。
このように色には人間の内側に眠る、繊細で豊かな感性を揺り起こす力があります。
ページをめくって新しい色を眺めるたびに、様々な感情や記憶、想像力がめぐることと思います。
そんな、色が誘う心の旅をどうぞお楽しみください。
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『リングカード・しきさい』
戸田デザイン研究室の大人気シリーズ『リングカード』。あいうえお版やどうぶつ版をはじめ、全9種類のシリーズが揃っていますが、その中でも異彩を放つのがこの「しきさい」です。
弊社を創設し、『リングカード』の生みの親でもある戸田幸四郎が実際に好んで使っていた47の色を選んだ、ある種の偏愛色彩カードなのです。
『リングカード』を象徴する豆型のフォルム。そこに広がる美しい色、色、色!カードをめくっても扇状に重ねても、バラして並べても美しい!
片面には色の名前と説明が載っていて、一歩踏み込んだ知識を楽しむこともできます。
キャメルやエメラルドなど馴染みのある色もありますが、改めて色そのものの魅力をじっくりと味わい、色の特長を言葉でも理解するという機会はなかなかないでしょう。さらにはバーミリオンやローシェンナなど、初めて出会う素敵な色もたくさんあるはずです。
子どもたちが色と触れ合い、親しんでいくにも適したカードですが、色の見本帖として活用される大人の方もたくさんいらっしゃいます。
ぜひこの美しさを手の平から味わってみてください。
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